MINExpo INTERNATIONALに参加しました

サブ課題A(a-3)では、発破に関わる海外の動向を把握するために米国で開催された展示会へ参加し、出展者へのヒアリング調査等を通じて海外における最新の動向調査を実施した。

  • 日程:2024年9月24日~26日
  • 展示会名:MINExpo INTERNATIONAL
  • 展示会会場:ラスベガス・コンベンションセンター(米国ラスベガス)

同展示会は、鉱山関係の最新技術を対象とした国際展示会である。鉱山における採掘法は大きく露天掘りと坑内掘削に大別されるが、このうち坑内掘削はトンネルの施工と類似しており、それらの最新技術の動向を把握することを目的とした。展示会では、以下のような技術について情報収集を行った。

・雷管

日本国内では電気雷管が標準的に利用されているが、電気雷管は迷走電流等による誤爆の危険がある。このため海外では電子雷管が標準的に利用されている。
結線が必要となる雷管が利用されているが、結線が不要となる無線雷管の開発も進められており、海外の坑道を対象とした無線電子雷管も実用化されている。ただし、現時点では一方向通信(雷管は起爆の信号を受信するのみで、雷管からの発信は行えない)のみである。
また、従来通り有線の雷管に無線通信が可能なモジュールを追加することで、脚線を無線化する技術の展示もあった(セミワイヤレス雷管)。同技術は双方向通信が可能である。

・爆薬装填装置

海外で利用されている爆薬は、バルクエマルジョン爆薬である。同爆薬は、非爆薬の原料を工事現場で混合して爆薬化する技術で、日本国内で利用されている紙巻きの爆薬に比べて輸送時の安全性等の面で優れている。ただし、日本国内では工事現場での爆薬化は資格等の面からハードルが高く、バルクエマルジョン爆薬のトンネルでの利用は実用化されていない。
爆薬装填装置はバルクエマルジョン爆薬の装填を前提としており、自動装填技術の開発が進められている。